アクセスよし、景色よしの奥多摩エリア、その中でも人気の高い御岳山と大岳山に登ってきました。
御岳山はケーブルカーがあるので、ファミリーや初心者の方にもおすすめです。大岳山は、ある程度歩きますが解放感のある風景が見られます。
今回は御嶽駅からバス・ケーブルカーを使わず御岳山・大岳山へ向かい、奥多摩駅へ下山する16.3キロのトレイルです。
登山データ
活動時期 | 時間 | 歩行距離 | 累積標高 | コース定数 |
2023年2月18日(1Day) | 6時間17分 | 16.3km | 1,584m | 38 |
御嶽駅から御岳山を経て鍋割山へ
スタートは、青梅線御嶽駅。画像左下にJR路線図が写っていますが、それがなかったら老舗旅館のような味のある駅舎です。
駅前からバスが出ていますが、徒歩で登山口まで向かいます。準備運動やエネルギー補給を済ませたら、駅前の御岳橋より多摩川を越えます。
吉野街道を進み、御嶽駅から20分ほどで鳥居が見えてきました。信仰の山へ入ります。
ケーブルカー乗り場までの道は、まあまあの斜度があるので気合いで登ります。
凍結はしていないですが、ここで無理してペースを上げると後からしんどいので、ペースを一定に保つことだけを考えて登ります。
ケーブルカー・滝本駅。ちょうど7:54発の車両が出発する様子を見届けました。
Suica・PASMOが使えるのは嬉しいですね。
まずは頂上御嶽神社まで頑張って登ります。一部残雪ありますが、登山に支障はないレベルです。
基本的に舗装路が上まで続いていて、高尾山の一号路を彷彿とさせる道のりです。ちょうどいい斜度で登っていて楽しいですが、風景は代わり映えしないので、一人で登るとペースが上がりがちです。
登山道の脇にスギが大量にありますが、番号が振られています。一番下が784で、頂上に近づくにつれ番号が若くなります。
あと500!?ってなるかと思いますが、番号が振られているスギの間隔が短いので、そんなに気にしなくても大丈夫。
参道にはときおり看板があり、この場所の名前と、その由来が記載されています。
この「なかみせ」付近が、頂上までおよそ半分くらいのところです。
1番のスギです。ここまでくれば頂上神社まであと少し。畏怖を感じるほどの存在感です。
御嶽神社までの道には、おみやげ屋や食事ができる店が並んでいます。まだ朝早い(8時45分)ので営業していません。
この後御嶽神社でお参りさせていただき、少し休憩してから大岳山へ向かいます。
御嶽神社から大岳山へのルートはいくつかありますが、綾広の滝方面へ向かうルートと、奥ノ院・鍋割山を経由して向かうルートがあります。今回は後者を計画していたので、奥ノ院を経て大岳山へ行きます。
こっちにもスギに番号が振られていますが、番号がでかい上に、進むにつれてインクリメントされているので、あとどれくらいで登頂できるかの指標にはなりませんでした。また、さっきまでは舗装路が中心でしたが、手足を使って全身で登るケースも増えています。
奥ノ院へ向かう道は、一部鎖場があります。足場がちょっと滑るので注意!
ただ、両足が置けるほどの幅はあるので、あまり怖がらずに進みましょう。
奥ノ院手前からは、展望が良好です。この先あまり癒しポイントがないので、もっと眺めていたかったですが先を急いでしまいました。
少し先に奥ノ院神社があります。
9時17分、奥ノ院に到着。展望はないですが、休憩できるスペースは十分あります。
ここまでは積雪・凍結箇所がなく快適に登山できています。
9時30分、鍋割山に到着。左奥(北側方面)は大岳山への道ではないです。まだまだ体力には余裕があるうえに歩きやすい道が続いているので、休憩せずに先へ進んじゃいました。
鍋割山~大岳山
御岳山~鍋割山とは打って変わって、大岳山へ向かう道中は雪が多いです。
チェーンスパイクを装着するか悩みどころです。
すぐにこんな道になったので、迷わずにチェーンスパイク装着。岩の濡れや凍結がないのが幸いです。
雪は普通に滑るので、チェーンスパイクがないと下りはブレーキかからないため大変です。
大岳神社を越えると、階段状の道になりますが基本的に雪道です。一部凍っているので、焦りは禁物。
大岳山へ向かう道で一番雪が多かった箇所です。雪道は踏み固められていて滑ります。
ただ、この先雪はあまり無かったので、ここを越えたらチェーンスパイクは外しました。
大岳山の手前、左上の岩の方向が順路です。もう頂上まで雪がほとんどないので、チェーンスパイクはしまいました。頂上まであとちょっとです。
10時31分、大岳山(1,266m)登頂。遠く富士山が見えます。
頂上は10名ほどの登山者が休んでおりました。頂上はそこそこスペースがあり、コッヘルを使ってがっつりご飯を食べている方もいます。これを見ながら食べるわけだから、絶対美味い。
南西方面。関東山地の奥に富士山が雲をかぶって佇んでおります。今日は関東周辺は晴れていましたが、10時を回ると八ヶ岳や南アルプスなどの高い山はガスっていたようです。
御前山が目の前にあります。直線距離で4~5キロくらいですが、実際に見るとずいぶん近く見えますね。
こういう山脈がいくつも連なっている景色は大好物で、鼻血が出そうになるほど興奮します。
大岳山から奥多摩駅へ下山
名残惜しくも大岳山を後にして、奥多摩駅方面へ下山。こっちの方面はかなり人が少ないです。
ちょっと距離は長いですが(奥多摩駅まで8キロくらい)、静かな山登りが好きな方におすすめです。
大岳山から奥多摩駅までは、チェーンスパイクを装着する箇所はなかったです。しかし距離があるうえに、鋸山をはじめとしたピークがいくつかあるので、勢いに任せてガンガン下ると、後半しんどい目にあいます。
「一人ずつ通ってね」
この先に何があるかというと・・・
長めの鎖場があります。鎖場は、一人ずつ距離を置いて渡るのが鉄則ですので、忠告してくれるのはありがたいですね。
落ち葉と残雪で滑りますが、斜度はそこまで急ではないので、落ち着いて三点支持をしっかり守れば大丈夫です。
オキノ岩山(オキノ中岩山)で5分ほど休憩。全然人がいません。そのぶん、ほんとうに静かな山歩きができています。
春はどうなっているんだろう、夏はどうなるんだろう、という想像で頭が一杯になります。
オキノ岩山は木々の隙間から僅かに展望があります。(冬限定)
御前山との分岐です。書いてある距離よりも、やたらと看板がきれいなことにビックリしました。なお、鋸山は迂回路を使いましたが、迂回路なのに登り返しがきつかったので、鋸山に登ったほうが良かったなと思いました。
鋸山~奥多摩は、全体的に易しめの道ですが、ときたま倒木があります。
「通行注意」の案内が丁寧で嬉しいですね。
愛宕山へ向かう途中の標高750mくらいで、いい眺めのポイントがあります。奥多摩の魅力ここにあり。
ちなみに、耳をすませると電車のガタンガタンという音が微かに聞こえます。冬は夏とかに比べて音が遠くまで届くと聞いたことがありますが、まさかここまで聞こえてくるとは思わず、耳を疑いました。
愛宕山に行くか、登計集落方面に行くかの分岐ポイントです。計画の通り、愛宕山方面に一登りしに行きます。
平和の鐘と五重塔です。鐘は平和と豊かさの祈願として、五重塔は戦没者の慰霊として建てられたものであると、石碑や看板から読み取れます。
地図で愛宕山の北側が有り得ないぐらい急だな・・・と思っていましたが、その正体がこれでした。
うっかり枝や葉っぱを踏んで滑ったら無事では済まないので、手すりを使って慎重に降ります。
奥多摩駅から愛宕山に行く場合、これが最初に待ち受けていると思うと気が参ってしまいますね。
というわけで13時37分、奥多摩駅まで無事に下山。御嶽駅からは6時間17分の山行でした。
美しい神社と林道歩きは御岳山、登山の手応えを求めて大岳山と、いろんな味が楽しめる充実した山登りができました。奥多摩エリアの中でも行ったことのない山域でしたが、かなり歩きやすくアクセスも抜群なので、どんな方にもおすすめできる山です!
7:20 御嶽駅発
7:55 ケーブルカー 滝本駅
8:47 御岳山・御岳神社
9:17 奥ノ院峰
9:30 鍋割山
10:31 大岳山
10:54 大岳山発
11:30 オキノ岩山
13:17 愛宕山
13:37 奥多摩駅着