数か月前から左膝の具合が思わしくなく、長い距離のランニングができずに夏を迎えてしまいました。
そんな中、「膝が良くなるよう、足腰に良い神様がいるので、ぜひ連れていきたいです!」と会社の後輩が素晴らしい提案をしてくれたため、すぐさま子ノ権現から前坂を経て吾野駅まで下山する計画を立てました。
当日は酷暑なうえに虫が多く、私は羽音には鋭敏なので、スズメバチやアシナガバチが耳元を通るたびにちょっと参ってしまいました。それでも素晴らしいアクセスと緑をふんだんに感じることができました。
子ノ権現には大きな草鞋があり、祈願させていただきました。足腰に不安を抱えている方はもちろん、足を酷使するスポーツをされている方、これからも健康に登りたい方におススメです。
登山データ
活動時期 | 時間 | 歩行距離 | 累積標高 | コース定数 |
2023年7月30日(1Day) | 5時間21分 | 9.8km | 750m | 19 |
東郷公園駐車場から子ノ権現へ
東郷公園の御嶽山第二駐車場から出発。日曜日でしたが、8時10分の時点でこのように停め放題です。
駐車場を出て、南西方向に「関東ふれあいの道」の看板があります。子ノ権現まで3.7kmと、ちょっと距離がありますが最初は舗装路のため、ゆるやかな登りとなっています。
しばらくはこんな道が続きます。昼に近づくにつれ、地面からの照り返しもあり暑さが増します。傾斜は全然きつくありませんが、ドピーカンな暑さで体力が削られます。
ちょっとずつ脇に木々が生い茂るようになりました。車道はまだまだ続きます。
建物に岩ひばが大きく載せられています。岩ひばは「復活草」とも呼ばれていて、枯れかけても水をあげれば再び葉を広げることから、そう呼ばれているとのこと。これを見たときは何とも思いませんでしたが、後から調べてみると面白い事実が分かることもあります。
車道は、この浅見茶屋まで続いています。11時からの営業なので、まだ早い時間ですね。うどんが美味しいとのことなので、次に来たらぜひ堪能したいです。
浅見茶屋の時点で既に子の権現までは1.8kmの距離まで来ていますが、だいぶ平坦な道だったため、ここまではハイキングの感覚です。
浅見茶屋をちょっと進んだ先、この橋からしっかり山道になります。まだ9時前ですが、標高も低いのでダイレクトな暑さが体に効きます。
山道に入り、序盤は段差が低めの階段です。今のところ誰ともすれ違っていないですが、道は広く分かりやすいので、まだ道迷いの心配は薄いです。
階段をある程度上がると、「ハチに注意」の案内が・・・。周りをよく見ると確かにスズメバチのような大きめのハチが飛んでいます。空中で静止しているクマバチもいますが、変に挑発したり近寄ったりしなければ、特に何もしてきません。
登山道は比較的明瞭で分かり易いまま、子の権現付近まで来ました。下の駐車場から、およそ1時間10分ほどです。急登らしい急登もなく、かなり登りやすい道です。
子の権現までもう少しのところで、車道に出ます。一応車でも来ることができるので、子の権現までのハードルは低めです。
車道の広さは、小型車がギリギリすれ違えるくらいの幅です。車道に出たら、左に少し進むと子の権現まで上がれる道があります。
車道の脇に、お地蔵様と、子の権現への案内看板があります。ちょっとばかり急坂になっているので滑らないように注意!
子ノ権現天龍寺の入り口に着きました。中央に巨大な樹と、奥に露店があります。露店手前にはお手洗いもありますが、熱がこもって非常に暑いです。
境内の奥には、東京方面が一望できるスポットがあります。特に冬の乾燥した状態であれば、スカイツリーが見えるそうなので、季節を改めてまた来てみたいです。
子の権現には、大きな鉄のわらじがあり、膝に悩んでいる自分にとって本当に有難い場所です。祈願に集中するあまり写真を忘れてしまいました・・・。
子ノ権現から、飯能アルプスを堪能
子ノ権現でお手洗いを済ませてから、飯能アルプスへ。この先は吾野駅までトイレがないので、ここで済ませてしまいましょう。
ここからは、破線コースになります。何かしらバリエーションの要素があるルートが破線になります。看板の下のほうに小さく案内があるので、飯能アルプスへ向かう場合、見逃さないように。
基本的にこのような道が続いていて、あまり展望はありません。ただ、アップダウンは小刻みにあるので退屈な感じではなく、手ごたえをしっかり感じます。
六ッ石の頭までの道は、あまり気が抜けません。このような細い道も何か所かあり、小石や砂で滑りやすいので要注意です。
このルートは、道がちょっと分かりづらい箇所がいくつかあります。人もあまり来ない場所なので、地図で常に自分の場所を確認しながら進むべきです。
進んでいくと、たまにこういうロープ場があります。ロープを使わずに登ることもできるのですが、グローブがあったほうが三点支持を駆使して登りやすくなります。特に危険ではありません。
11時4分、六ッ石の頭に到着。ピークのひとつですが、展望は殆どなく、山頂の感覚がないので気づかずに見過ごしてしまう所でした。
六ッ石の頭を越えても、木々の間を縫うような道が続いています。こういう道で悩ましいのが、蜘蛛の巣を顔で受け止めてしまうことです。全然人がいないので、結構な頻度で引っかかります。
前坂方面へ行きます。破線ルートですが、こうした案内があるのは本当に有難い限りです。歩いていると、あまり景色に代わり映えしないので、思考停止で歩くと迷ってしまう危険が常に付きまといます。
11時15分、大高沢入山に到着。遠目に見ると、巨大な蜂の巣に見えて驚きましたが、リョウブでした。漢字で書くと「令法」となるとのこと。剝がれやすそうな薄い樹皮が特徴です。
飯能アルプスは、子ノ権現から前坂までは破線ルートですが、前坂から先の天覚山までは一般ルートになっています。ここでようやく1人の登山者とすれ違いました。
11時42分、栃屋の頭に到着。ここまでは登りと下りが交互に来るような感じでしたが、ここから先は前坂に向かうにつれて下りが中心になっていきます。晴れているから良いものの、もし霧がかかっていたり悪天候だったりした場合、かなり道迷いになりやすい状況です。
前坂の手前、採鉱地に関する注意看板があります。2回ほどサイレンの音を聞きましたが、特に爆破音などはしません。
それよりも、このルートを「ハイキングコース」と呼ぶにはちょっとハードだった気がします・・・。
少し先に進むと、車も通れる道に通じます。こういう道に出た瞬間に地面の暑さをダイレクトに感じ、汗が噴き出してきます。
車道を歩いていると、かなり見落としやすいですが前坂へのルート分岐があります。
分岐を進むと、これまで以上に冒険心をくすぐられる細い道です。写真にはおさめられませんでしたが、蛇がすぐ後ろを通っていきました。しかも、そこそこの傾斜があるので、転倒に注意が必要です。
12時23分、前坂に到着。特に展望はないので長居は無用ですが、ここから先は100%下りになります。破線ルートも、ここで終わりです。
前坂からの下りはこのような感じで、これまでの道と比べると道も明瞭で迷う心配が少なくなります。
登山口が近づくにつれ、どんな山でも序盤に出てくるつづら折りの道になっていきます。勢いをつけて下山すると、滑ってしまい滑落・・・なんてことになりかねないので、セーフティ的な意味でロープが張られています。
山を下り切ると、霊園に着きます。一般ルートで大高山や天覚山へ行く際のスタート地点にもなっています。
この時点で昼をまわっており、体感温度が35度を超えています。この辺では水を購入できないので、吾野駅まで我慢です。
私たちは吾野駅ではなく、駐車場まで戻る必要があるので、吾野駅の南の道をずっと進んでいきます。一応道は整備されていますが、民家のすぐ横を通るなど、若干分かりづらい道です。
駐車場横の、東郷公園入口に着きました。日曜日ですが、今回の山行ですれ違った方は10人もいませんでした。暑さとハチ、蜘蛛の巣に注意が必要でしたが、地図で計画を立てていた時以上にエキサイティングな山行だったように思います。
膝を悪くしてしまい病院でも所見がないとのことで悩んでいた中、子ノ権現で足腰守護の神様に参拝したことで、本当に心強いパワーを頂けたように感じます。その後実際に膝の調子がかなり良くなったため、もし足腰に不安を抱えていたり、持病を抱えていたりする時は、子ノ権現にお参りしに行ってみてはいかがでしょうか。
そして、しっかりと登山もしたいよという方は、子ノ権現から飯能アルプスに挑戦して魅力を堪能しましょう!
8:12 東郷公園 御嶽山第二駐車場発
8:45 浅見茶屋
9:34 子ノ権現着
10:10 子ノ権現発
11:04 六ッ石の頭
11:15 大高沢入山
11:42 栃屋の頭
12:23 前坂
13:33 東郷公園 御嶽山第二駐車場着